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気候変動は不可避?

 地球温暖化対策を主議題とする昨年の洞爺湖サミットに先立って開催されたG8環境大臣会合において,2007年6月のハイリゲンダム・サミットにおける,『世界全体の温室効果ガス排出量を現状に比して2050年までに半減することを真剣に検討する』という合意を出発点に,地球規模の長期目標に関する共有ビジョンへの合意をめざすという強い政治的意志が表明された.
 しかし,途上国を含んでの『世界で半減』は容易ではない.現在,世界の温室効果ガスのほぼ半分は中国やインド(もう途上国とは言えないだろう)および途上国から排出されている.これらの国々における排出量半減を達成するというのは非現実的であり,またその国々が同意するとは思われない.RITE(財団法人地球環境産業技術研究機構)によると,『2050年に世界全体の排出を今の半分にするためには,先進国からの排出をゼロとしても,途上国は約60%削減しなければならない』,ためである.

 そこで前出のRITEは,CO2 濃度を550ppmに安定化することを提案している.この場合,2050年における世界のCO2 排出量は2000年比で35%増前後となる.この場合,先進国・途上国ともに,削減量負担が現実的な数値にでき得ると提案している.
ただし,地球温暖化が温室効果ガスに起因して進行しているというモデルが正しいと仮定して,このCO2 濃度レベルでは,地球の平均気温は3℃台の上昇を伴うと言われる.するとやはり,異常気象や海面上昇など,気候への影響は不可避であることになる.

それにしても,昨年の洞爺湖サミットがずいぶん昔のことに感じられる。当時の首相は福田康夫,でも今の総理は鳩山由紀夫で,両者の間にもう一人,麻生太郎がいるというわけだ。国の宰相がこうも短期間に代わるとは,まったく驚異の先進国ではある。

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