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北極海が話題になっている
Posted on Thursday, Sep 17, 2009 14:41
北極圏とは北極点を中心とした高緯度地域のことで,夏に白夜になる北緯66度33分以北の地域を指すことが多い。北極海のほか,北米大陸北部,ユーラシア大陸北部,グリーンランドおよびアイスランドやフェロー諸島などの島が,概ね北極域と呼ばれる地域といえる。ツンドラ気候区,永久凍土地帯,および最も暖かい月の平均気温が10℃を超えない地域などがこれに含まれる。また研究分野では,ベーリング海やオホーツク海もこのArcticの対象としてとらえられることが多い。
このような北極圏は,全世界の陸地のおよそ1/6の面積,30百万km2,24のタイムゾーンが存在する広大な領域であるとともに,30以上の民族,約4百万人が居住する。また多くの未開発の天然資源を擁している。
地球規模の気候変動は,極域において顕著な環境変化として顕在化しつつあると言われる。科学的予測の精度には依然として課題と議論の余地が指摘されている。しかし北極域では近年,夏期における海氷勢力が減退する傾向が続いており,ついには北極海航路海域から海氷が消滅する現象が確認されている。これは,1990年代には見られなかった現象である。
こうして海氷勢力の減退が顕在化するとともに,北極域の海洋底に埋蔵されていると考えられている各種の天然資源開発,および北極海を通ってアジアとヨーロッパを結ぶ北極海航路(NSRおよび北西航路)による海上輸送に関し,注目が集まってきている。北極域を国土や領海に有する関係国は,以前より北極評議会を発足させ,閣僚会議を隔年で開催してきた。そこでは,北極域における持続可能な開発と稀少な自然環境の保全を主題に,相互の調整,規則づくりに向けて技術的・科学的・政策的な活動と議論が行われてきた。そこに,近年の国際的な天然資源争奪戦,国連海洋法条約における大陸棚の拡張申請・確定への協議の進展などが契機となって,北極圏以外の地域にある国家が北極評議会へのオブザーバー参加を求めるようになった。また北極海航路に関して主要な船級協会も活発な活動を展開するようになった。
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